第二種衛生管理者 過去問サンプル

実際の試験ではこういう問題が出題されます。 公表問題5問を解説つきで全文公開しています。(2025年公表)

これは閲覧用のサンプルです。正解と解説を最初から表示しています。1問ずつ解いて採点する演習機能はアプリで提供しています。

1

関係法令

事業場の衛生管理体制に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。ただし、衛生管理者及び産業医の選任の特例はないものとする。

常時500人を超え1,000人以下の労働者を使用し、そのうち、深夜業を含む業務に常時30人以上の労働者を従事させる事業場では、衛生管理者のうち少なくとも1人を専任の衛生管理者としなければならない。正解
常時1,000人を超え2,000人以下の労働者を使用する事業場では、4人以上の衛生管理者を選任しなければならない。
常時50人以上の労働者を使用するゴルフ場業の事業場では、第二種衛生管理者免許を有する者のうちから衛生管理者を選任することができる。
常時1,000人以上の労働者を使用する事業場では、その事業場に専属の産業医を選任しなければならない。
衛生管理者を選任したときは、遅滞なく、その氏名等を所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。
解説

専任の衛生管理者を選任すべき事業場は、労働安全衛生規則第7条第1項第5号により、①常時1,000人を超える労働者を使用する事業場、または②常時500人を超える労働者を使用し、坑内労働や一定の有害業務(高温・低温、有害放射線、粉じん、有害ガス等)に常時30人以上を従事させる事業場、と定められている。深夜業は「一定の有害業務」に含まれないため、(1)の事業場では専任の衛生管理者の選任義務はなく、誤り。 (2)は規則第7条第1項第4号の人数区分どおりで正しい。(3)ゴルフ場業は第二種衛生管理者免許で選任可能な業種(規則第7条第1項第3号)。(4)規則第13条第1項第3号で常時1,000人以上は専属産業医が必要。(5)規則第7条第2項で所轄労基署長への報告義務がある。 ポイントは「専任」要件における有害業務に深夜業は含まれない点を押さえること。

2

関係法令

衛生委員会に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。

衛生委員会の議長を除く委員の半数については、事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がないときは、労働者の過半数を代表する者の推薦に基づき指名しなければならない。
衛生委員会の議長は、原則として、総括安全衛生管理者又は総括安全衛生管理者以外の者で事業場においてその事業の実施を統括管理するもの若しくはこれに準ずる者のうちから事業者が指名した委員がなるものとする。
事業場に専属ではないが、衛生管理者として選任している労働衛生コンサルタントを、衛生委員会の委員として指名することができる。
作業環境測定を外部の作業環境測定機関に委託して実施している場合、当該作業環境測定を実施している作業環境測定士を、衛生委員会の委員として指名することができる。正解
衛生委員会の付議事項には、長時間にわたる労働による労働者の健康障害の防止を図るための対策の樹立に関することが含まれる。
解説

労働安全衛生法第18条および労働安全衛生規則第23条により、衛生委員会の委員として指名できる作業環境測定士は「当該事業場の労働者で、作業環境測定を実施している者」に限られます。外部の作業環境測定機関に委託して測定を行わせている場合、その測定士は事業場の労働者ではないため、委員として指名することはできません。よって(4)が誤りです。 他の選択肢について、(1)は安衛法第18条第4項により正しく、(2)も同条第2項の規定どおりです。(3)は衛生管理者として選任されていれば専属でなくても委員に指名でき、特に労働衛生コンサルタントは専属要件の例外が認められています。(5)は安衛則第22条の付議事項に明記されています。 ポイントは「作業環境測定士を委員に指名できるのは、当該事業場の労働者である場合に限る」という点です。外部委託の場合は不可と覚えておきましょう。

3

労働衛生

温熱条件に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

日射がない場合のWBGTは、気温(乾球温度)と黒球温度から求められる。正解
WBGTは、暑熱環境による熱ストレスの評価を行うための指標である。
WBGT基準値は、健康な作業者を基準に、ばく露されてもほとんどの者が有害な影響を受けないレベルに相当するものとして設定されている。
WBGT基準値は、身体に対する負荷が大きな作業の方が、負荷が小さな作業より小さな値となる。
WBGT基準値は、暑熱順化者に用いる値の方が、暑熱非順化者に用いる値より大きな値となる。
解説

WBGT(湿球黒球温度)の算出式は、日射がない屋内等では「自然湿球温度」と「黒球温度」から、日射がある屋外では「自然湿球温度」「黒球温度」「乾球温度」から求められる。(1)は乾球温度と黒球温度としている点で誤り。湿球温度が含まれていなければWBGTは算出できない点が最重要ポイント。 他の選択肢については、(2)WBGTは熱ストレス評価指標として国際規格(ISO7243、JIS Z 8504)で定められている。(3)(4)(5)は日本産業衛生学会の許容基準やISO基準どおりで、作業強度が大きいほど基準値は小さく、暑熱順化者の方が高い基準値が適用される。屋内・屋外での算出式の違いと、基準値が「作業強度」「順化の有無」で変動する点をセットで押さえておきたい。

4

労働衛生

虚血性心疾患に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

運動負荷心電図検査は、心筋の異常や不整脈の発見には役立つが、虚血性心疾患の発見には有用でない。正解
虚血性心疾患は、狭心症と心筋梗塞とに大別される。
狭心症は、心臓の血管の一部の血流が一時的に悪くなる病気である。
心筋梗塞では、突然激しい胸痛が起こり、「締め付けられるように痛い」、「胸が苦しい」などの症状が長時間続き、1時間以上になることもある。
狭心症の痛みの場所は、心筋梗塞とほぼ同じであるが、その発作が続く時間は、通常数分程度で、長くても15分以内におさまることが多い。
解説

運動負荷心電図検査は、安静時心電図では捉えられない潜在的な心筋虚血を、運動による心臓への負荷をかけることで顕在化させ、ST低下などの変化から虚血性心疾患(特に労作性狭心症)を発見するために行われる代表的な検査である。したがって「虚血性心疾患の発見に有用でない」とする(1)は明らかに誤り。他の選択肢は正しく、虚血性心疾患は冠動脈の血流障害により狭心症(一過性の血流低下、発作は数分〜15分以内)と心筋梗塞(冠動脈閉塞による壊死、激しい胸痛が長時間持続)に大別される点を押さえておく。類題対策としては、①発作の持続時間(狭心症は短時間、心筋梗塞は長時間)、②ニトログリセリンの有効性(狭心症で有効、心筋梗塞では無効)、③検査法(運動負荷心電図、ホルター心電図、冠動脈造影)の目的を整理しておくとよい。

5

労働生理

神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

神経系は、中枢神経系と末梢神経系に大別され、中枢神経系は脳と脊髄から成る。
大脳の内側の髄質は、神経細胞の細胞体が集合した灰白質で、感覚、運動、思考などの作用を支配する中枢として機能する。正解
神経系を構成する基本的な単位である神経細胞は、通常、1個の細胞体、1本の軸索、複数の樹状突起から成り、ニューロンともいわれる。
交感神経系は、心拍数を増加したり、消化管の運動を抑制する。
体性神経には感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。
解説

大脳の構造は、外側の「皮質」と内側の「髄質」で構成される。神経細胞の細胞体が集まり灰白色に見える「灰白質」は外側の皮質であり、感覚・運動・思考などの中枢として機能する。一方、内側の髄質は神経線維(軸索)が集まった「白質」であり、各部位への情報伝達路として働く。したがって(2)は「皮質」と「髄質」を取り違えており誤り。 他の選択肢を確認すると、(1)中枢神経系=脳+脊髄、末梢神経系=体性神経+自律神経という分類は正しい。(3)ニューロンは細胞体・軸索1本・樹状突起複数から成る基本構造で正確。(4)交感神経は闘争・逃走反応を司り、心拍数増加・消化管運動抑制は典型的作用。副交感神経はその逆の作用を示す。(5)体性神経は感覚神経と運動神経に分けられる。 ポイント整理:「皮質=灰白質(細胞体)」「髄質=白質(神経線維)」、交感神経と副交感神経の作用は対で覚えることが重要。

出典

本サイトで掲載する過去問題は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会公表試験問題を出典としています。問題文は原文のまま掲載し、解説は当サイトが独自に作成しています。