第一種衛生管理者の合格率と難易度【最新】
第一種衛生管理者の合格率は、近年おおむね45%前後で推移しています。直近の2024年度(令和6年度)は受験者64,911人・合格者30,081人で合格率46.3%。半数近くが合格する一方で、半数以上が不合格になっている試験です。この記事では、合格率の推移、第二種との難易度差、そして「落ちる人」に共通する特徴を、安全衛生技術試験協会の公表ファクトをベースに整理します。
第一種衛生管理者の合格率は実際どれくらいか
第一種衛生管理者は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が実施する国家試験です。全国7か所の安全衛生技術センターで、毎月複数回試験が行われており、受験機会が多いのが特徴です。合格率を含む試験結果の公表データは協会公式サイトの「試験実施結果」ページで確認できます。
直近の合格率は次のとおりです。
- 2024年度(令和6年度):受験者64,911人 / 合格者30,081人 / 合格率46.3%
第一種の合格率はここ数年、おおむね45%前後で安定して推移しています。第二種と比べて第一種のほうが受験者数が多く、合格率はやや低めに出る傾向があります(第二種の数値とは別物なので、混同しないようにしてください)。
「半分弱が受かる試験」と聞くと簡単そうに感じるかもしれません。ただし受験資格として一定の学歴+実務経験が課されているため、母集団は完全な初学者ではなく、ある程度業務に触れている層です。そのなかで半数以上が落ちている点は軽視できません。
なぜ第一種衛生管理者は「難しい」と言われるのか
「衛生管理者 1種 難易度」を語る上で最大のポイントは、有害業務に係る出題が含まれることです。第二種が有害業務を含まない業種向けなのに対し、第一種は製造業・建設業・運送業・医療業・清掃業・農林水産業など、有害業務を含む業種でも選任できる上位資格として位置づけられています。
試験科目の構成
第一種の試験科目は3科目・全44問・400点満点です。
| 科目 | 問題数 | 配点 | |---|---|---| | 関係法令(有害業務に係るものを含む) | 17問 | 80点 | | 労働衛生(有害業務に係るものを含む) | 17問 | 80点 | | 労働生理 | 10問 | 100点 |
「関係法令」と「労働衛生」のそれぞれが、有害業務に係るもの10問+それ以外7問に内訳分けされており、有害業務枠の1問あたりの配点が高めに設定されています。正確な配点や採点単位は安全衛生技術試験協会の公式案内で確認してください。
出題形式は5肢択一(マークシート)、試験時間は**3時間(13:30〜16:30)**です。船員法の衛生管理者など科目免除の対象者は時間が短縮されます。
衛生管理者試験の問題数と直近5年の公表問題数
第一種衛生管理者は全44問(関係法令17問+労働衛生17問+労働生理10問)、第二種衛生管理者は全30問の構成です。衛生管理者試験の問題数は試験種別で異なるので、対策のボリューム感を読み違えないようにしてください。
公表されている試験問題は半期ごと(上期・下期)に発表されており、直近5年で見ると第一種は約396問(9回分相当)の蓄積があります。同じ論点が選択肢の言い回しを変えて繰り返し出題される傾向があるため、衛生管理者の問題数=44問だけを直前に解いてもパターンは見抜けません。直近数年分を反復するのが現実的な攻略法になります。
合格基準と「足切り」
合格には次の2条件を満たす必要があります。
- 各科目(範囲)ごとの得点が40%以上
- 合計が60%以上
具体的には「関係法令(有害)」「関係法令(有害以外)」「労働衛生(有害)」「労働衛生(有害以外)」「労働生理」の5つの範囲それぞれで40%を下回らないこと、かつ全体で60%以上を取ること、という整理が一般的です。得意科目で稼いで苦手科目を捨てる戦略が通用しにくいのがこの試験の難しさです。詳しい採点単位は協会公式で要確認とします。
第二種との難易度差はどこにあるか
第一種と第二種は、試験形式も合格基準の考え方も似ていますが、決定的に違うのは有害業務分野です。
- 有機溶剤・特定化学物質・粉じん・電離放射線・騒音・振動・高熱環境など、有害因子に関する**労働衛生(有害)**の知識
- 有機則・特化則・電離則・粉じん則・酸欠則など、**特別規則(関係法令の有害分野)**の押さえどころ
- 局所排気装置、保護具、作業環境測定、健康診断(特殊健康診断)などの具体的な管理手法
これらは第二種では問われない範囲で、暗記量も理解の幅も増えます。実務で有害業務に関わっていない受験者にとっては、まったく未知の概念から覚え始めることになり、ここでつまずく人が多いのが実情です。
なお、第二種に合格していても第一種の科目免除は基本的にありません。第二種から第一種への「切り替え試験」のような区分も存在せず、第一種を取りたいなら第一種を改めて受験するのが原則です(この点も最新の取扱いは協会公式で確認してください)。
どちらを受けるべきか迷っている方は、第一種と第二種衛生管理者の違い|どちらを受けるべき?も参考にしてください。
💡 「衛生管理者 過去問ゼミ」 公表試験問題をベースに、有害業務を含む第一種の出題範囲をスマホで反復演習。広告ゼロの買い切り型です。 App Store でダウンロード →
第一種衛生管理者で落ちる人の特徴
合格率約45%という数字の裏側で、不合格者には共通パターンがあります。
1. 有害業務分野を後回しにする
「労働生理は得点源になる」「関係法令は暗記すれば取れる」と聞いて、有害業務を最後に回した結果、間に合わず有害(法令)または有害(衛生)で40%を切って足切りになるパターンが典型です。第一種で「難しい」と感じる理由のほとんどはここに集約されます。
有害業務分野の頻出論点は第一種衛生管理者「有害業務」の頻出ポイント総まとめで整理しています。
2. テキスト通読だけで過去問演習をしない
5肢択一は、選択肢のどこに「ひっかけ」が仕込まれているかを見抜く訓練が不可欠です。テキストを読んで「わかった気」になっても、本番で似た選択肢を並べられると判別できません。過去問を最低でも数回分、できれば直近5〜10回分は回したいところです。
3. 学習時間を読み違える
第一種は第二種より範囲が広いぶん、必要学習時間も増えます。目安や合格までのスケジュールは第一種衛生管理者の勉強時間と合格スケジュールで具体的に解説しています。
4. 全体60%だけ意識して足切りを忘れる
繰り返しになりますが、合計60%を満たしていても、いずれかの範囲が40%未満だと不合格です。本番形式の通し演習や過去問演習でも、合計点だけでなく範囲別の得点率を必ずチェックしてください。
まとめ:第一種衛生管理者の難易度をどう捉えるか
- 合格率はおおむね45%前後、2024年度は46.3%
- 難しさの中心は「有害業務に係るもの」の追加分
- 範囲別40%以上+合計60%以上の二重条件で、苦手分野を作りにくい
- 落ちる人は有害業務の対策不足と、足切りへの油断が共通点
裏を返せば、有害業務分野を最初から学習計画に組み込み、過去問で範囲別の得点率を管理すれば、決して歯が立たない試験ではありません。試験日程・受験資格・試験会場などの基本情報は第一種衛生管理者の試験情報トップから確認できます。
※2026年5月時点の情報です。最新は安全衛生技術試験協会の公式案内をご確認ください。
アプリで効率よく学習する
💡 「衛生管理者 過去問ゼミ」 公表試験問題を収録。範囲別の得点率も意識しながら、通勤時間や休憩中に有害業務分野を集中演習できます。広告ゼロの買い切り型。 App Store でダウンロード →
関連記事
本サイトで掲載する過去問題は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公表試験問題を出典としています。解説は当サイトが独自に作成しています。